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地平線と山が重なりあう日

せすじ ぞくぞく

6月12日。くらばやし店長率いる茶虎食堂もとい「虎茶屋」の手伝い要因として、伴瀬とビデオくん、まりさんというスタッフで、トクマルシューゴさん主催のトノフォンフェスに行ってきた。
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6月11日(前日)。伴瀬は王舟ライブを MOTもとい東京都現代美術館で演奏、その後、黒岡家に前乗りしてくれた。その日は何をしたかよく覚えていない。伴瀬が来て、用意するものを用意して、少しの酒を飲んで煙草を吸って6時に目覚ましをかけた。

6月12日(当日)。7時。1時間遅れて目をさます。というか起こされた。くらばやし家に到着する予定時刻が8時30分だったのに、大幅におくれた。「今日は素敵な人がいるはずだ。素敵な出会いがあるはずだ。あえるはずだ。こびを売りまくるぞー」と妻と息子に宣言して出て行く。

10時。1時間30分遅れてくらばやし家に到着。くらばやしが朝5時から、せっせとしこんだという、鎮守の光る宝石箱の麻婆などなどをつめて、トノフォンが開催される所沢航空公園に車をはしらせる。タバコを吸って余裕こいていたらくらばやしに注意される。

11時20分。会場に到着。重い重い荷物を会場まで500メートルくらいか、運ぶ。会場内に入るとトクマルさん発見。「おーらーらー」と挨拶をする。12時オープンだったのに、虎茶屋だけは何もセットされていない。

11時40分。到着後、そそくさと用意。看板を書く。描くといった方が正しいか。コンロをセットする。店舗をつくる。ちょうど隣でいっしょになったゴローズバーの方が親切で感じの良い方達。気持ちよくできそうだ。とはいえ、虎茶屋の荷物が全部届いた時は、まだ何も売り出せる状況ではない。会場。

12時。そこから急ピッチで、すぐ出せるものということで、麻婆豆腐花(マーボートーファ)というものを用意。これはくらばやし自家製の豆腐に、ぴりっとした麻婆のジャンがかかる、デーザート感覚のうまい食べ物。お客さんは並んでいただいたのに、なにも出せる状態ではない。「すいません、まだ準備中です」

12時30分。ようやく麻婆豆腐花が出せる用意が整って、少し出す。四人くらい出したら、またできるまで時間がかかる。「これはまずいぞ、、」(注釈・・・麻婆豆腐花のことではないですよ。麻婆豆腐花はとてもうまい)それでもなんとか切り盛りしながら、きりきり舞いの、つちかってきた接客業をフルに活用してお客さんに出す。少しだけ出せるようになってきた、そんな矢先くらばやし「soup餃子にとりかかります」と。よし、餃子ならすぐ出せるな。餃子、いけー。

12時45分。くらばやしは餃子をつつみ始めた。慣れた手つきの、中華料理店の職人技だ。「って、つつむところから、、やるんかい」またお客さんを待たせる。なるべく待たせないようにピストン作業。ビデオくん、まりさん、はたらく。伴瀬はお客さんに、「こちらはまだ、用意ができておりません。この麻婆豆腐花なら、出せます。はい。soup餃子は、、えーと10分くらいでお出しできます。はい。麻婆豆腐花ですか、こちらは、冷たい豆腐の上に、、、、」説明する。

13時。パスカルズがはじまる。くらばやしはもちろん、スタッフもなんとか、きりもりしている。パスカルズすてきだったよな、伴瀬と12時間後に話す。

13時40分。王舟はじまる。伴瀬ぼそっといわく「おれもこの曲、昨日演奏しとったがな」そんな中でもがんばっている。音が流れている。米を炊き始める。

14時から16時まで。がんばっている。がんばっている。がんばっている。がんばっている。途中でいろんなアーティストもふくめ、お客さんが来てくれた。説明。お金のやり取り。出せるものを出す。がんばっている。がんばっている。サケロックのハマケンさんがいた。「素敵でした」ともいうことなく、おれは、麻婆豆腐丼の説明をしている。つちかってきた接客業で、がんばっている。タバコをすいたい。それでも並んでいるお客さんを待たせるわけにはいかない。頑張っている。

16時40分。完売。ふへ〜〜〜〜〜〜。と同時に最後のトクマルさんが始まる。みる。知っている曲がある。久々に背筋がぞわぞわする。ceroの橋本くんが「僕にできることは、、なにか、、」ということで、いろんな銘柄のビールを買ってきてくれる。「黒岡さん何か飲みますか?」なんていい奴や!朝日いただく。トクマルシューゴみる。背筋がぞくぞくする。いいフェスや!お客さんもみんな楽しそう。
端っこから、前の方に行くと、ウメ酒を買ってくれた人がほろよい気分で「おにいいさん、梅酒おいしいよ〜〜」と声をかけられる。うまそうだな〜〜。音楽と酒は最高のむすびつきをする。昼に野外で、素敵な場所だった。

結局、仕事中、飯ことまかないを食うでもなく。音楽をがっちり聴くでもなく(あたりまえか)、「あの女の子かわいいなーー」と伴瀬とキャッキャいうでもなく、接客と販売に徹していた僕らであった。最後のトクマルさんだけみた。身体を揺らした。あとの人たちは販売しながら、素晴らしいミュージックとして感じていた。販売90、音楽10の割合か。以前フジロックに行った大学時代、友達の島田と泥だらけのプールに入りながら、エルビスコステロを聴いたことを思い出した。贅沢やな。途中いろんな人と会う。話もそぞろに、接客をこなした。


終了後、車まで運ぶのを手伝ってくれた、アルフレッドビーチサンダル、橋本くんとみんなできゃっきゃする。車で吉祥寺に帰る。アルフレッドと伴瀬と、ブルースとはいかに、という話で盛り上がる。すべてが終わり、うどん屋さんで倉林店長からギャラをいただき、うどんをごちそうになる。楽しかったです。音楽って素晴らしいですね。

買ってくれた人、食べてくれた人、飲んでくれた人、店主くらばやし、トクマルさん、アーティストの皆様、輝いていた。素敵でした。ありがとうございました。

来年はでたい!という野望を持って帰ったのです。料理は素晴らしいことに完売したけど、こびは一つも売れなかった。

実は、同時進行で、話はそれだけでなく。別のアナザーストーリーがあったのだ。続く、、
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↑6月11日、MOTにて、王舟と若かりし頃の黒岡

by horaizunyt2 | 2011-06-13 12:26 | くろおか
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